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「艦これ」なぜヒットしたのか 萌えミリタリー仕掛人が分析

2013年12月29日日曜日

 2013 年を振り返るときブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」は忘れてならないブームのひとつだろう。4 月にサービス開始、10 月にはユーザー数が100 万人を超えた。女子高生が戦車に乗るアニメ「ガールズ&パンツァー」も人気を集め舞台となった茨城県大洗町を多くのファンが訪れた。表舞台に登場した萌えミリタリーブームについて、萌えミリタリー専門雑誌『MC☆あくしず』副編集長の浅井太輔氏に聞いた。

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――「艦隊これくしょん~艦これ~」は軍艦が萌え美少女に擬人化されていますが、きちんとした軍事ゲームになっていると評判ですね。

浅井太輔(以下、浅井):ゲーム自体も絶妙なバランスで作られていて飽きないのですが、ミリタリー的にも「分かっている人」が作っているなという印象ですね。萌えミリタリーが流行っているから適当に作ってみたというものではないと思います。

 私も含めてミリタリーマニアは、映画やゲームなどで制作者が理解してないと思わせる描写があると突っ込みを入れることが多いです。ですが艦これはマニアックな装備や史実に準じたセリフなどが出てきて、かなりの艦艇マニアが作っているというのが分かりますので、ミリタリーマニアも一目置いているのではないでしょうか。

――マニアの枠を超えた人気を獲得していったのはなぜでしょうか?

浅井:最初にこのゲームを話題にし始めたのはやはり、軍艦・艦艇が好きなミリタリーマニアでした。美少女に擬人化されているけれど、史実に基づいて細かいところまで設定してあるとTwitterなどで口コミが広がっていきました。

 またもう一つの流れとして、従来のブラウザゲームやソーシャルゲームと違い、課金をそれほど必要としないという点がゲームファンの間で話題になっていました。ですが、100 万人を超えるユーザーを集めるようになったのは、人気のあるイラストレーターや作家たちが、こぞって艦これで遊び始めたことが大きかったと思います。

「金剛がやっと出てきた」「加賀をロストした」などとツイートしたり、pixiv で欲しい艦娘のイラストをアップするなどしていったんです。そうすると彼らのファンの人たちが興味を持ちゲームに加わっていきました。それまでの萌えミリタリーとは少し違ったアプローチで拡大していったんです。

――これまでは、ある程度ミリタリーに興味がある人たち向けのものが萌えミリタリーだったのでしょうか。

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