●親世帯と子世帯の緩衝材となるシングル女性は家族交流を好む
同居家族全体が一緒に食事をするなど、家族間のコミュニケーションを密接にする工夫をすれば、それ自体がイベントとなり同居する楽しみが増えることに。
家族間のコミュニケーションといった、精神的な面でのメリットも2.5世帯にはある。
家庭内に単身者がいることで感じるメリットとして、家族共通のトップに挙がるのが、「困った時に助けてもらえる」という精神面での安定。そのほかに、「子供の教育に良い」「子育てが分担できる」といった、子育て面でのメリットを挙げる人も多い。
下のグラフのように、同居志向のあるシングル女性は、ない人に比べて、家族の絆を大事にし、兄(弟)の子供に愛情を感じる割合が高い。そのため、甥・姪の面倒を見ることも多く、それが子育てに良い影響を与えているようだ。
また、注目すべきは、「親世帯と子世帯の関係が円滑になる」が上位に挙がっていること。同居人数が増えるため、人間関係でのストレスも増えそうだが、0.5世帯がシングル女性の場合、2世帯における嫁と姑の関係をスムーズにさせるメリットがある。
「シングル女性の存在が、嫁と姑が直接的に対峙するシーンを減らし、時には、嫁と姑の両方のグチを聞くなど、第三者的立場で各人のストレスの軽減に貢献しているようです。シングル女性は、そうした気遣いをすることで自身が家族の一員であることを再確認できる。補完的な関係を築いているといえます」(旭化成ホームズ株式会社・松本さん)
このような、理想的な家族関係の構築には工夫も必要。2・5世帯には、普段の食事は別々だが、全員が揃って夕食をとる機会を増やしている家族が多く、「普段から夕食を一緒にとる」が23%、「月1回以上とる」が38%を占めている。2・5世帯という集居を楽しんでいる姿が浮かび上がる。
ただし、2.5世帯といえども、同居家族に対する気疲れがなくなるということはない。したがって、下のコラムで、旭化成ホームズの中村干城さんが指摘するように、住宅の設計で気疲れを減らす工夫をすることも重要となってくる。
●単身女性は家族間コミュニケーションに前向き
両親や弟夫婦などから同居の提案があった時、同居に前向きな単身者女性は、家族の絆を大事にし、弟の子供(甥または姪)が好きである比率が高い。
◎独立性と交流の促進2.5世帯住宅の発想
●旭化成ホームズ株式会社マーケティング本部営業推進部課長中村干城氏ユーザーの声を幅広く集めて商品開発に生かす。…
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