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<台湾>現地新幹線を製品化 プラレール快走 タカラトミー

2013年12月22日日曜日

 青いプラスチック製の直線・曲線レールをつなげ、電車を走らせて遊ぶ「プラレール」の台湾での売り上げが急速に伸びている。現地で実際に走っている新幹線などの車両をラインアップに加えたことがきっかけだ。

 玩具メーカーのタカラトミーは1970年代から、プラレールや自動車玩具「トミカ」の海外展開を始め、アジアや欧米などでファンを増やしてきた。台湾では2008年ごろから本格的に売り出した。

 「日本車は台湾で高いシェアを占めており、知名度がある。トミカは受け入れられやすかった」(アジアマーケティング事業部の岩楯信雄さん)こともあり、トミカの売り上げは順調に伸びた。一方、「台湾の子供も鉄道好き」と期待を寄せたプラレールの08年の売り上げは、想定を下回る1億円程度にとどまった。

 品ぞろえが日本で走る電車だけだったことから「身近な電車なら手にとってもらえるのでは」と考え、「台湾新幹線」をモデルにした車両を09年に本格投入した。駅、駅前ロータリー、線路、道路をセットにし、トミカとプラレールを同時に遊べるようにした「オートステーション」も発売。これらが快走のきっかけになり、12年の売り上げはプラレールで2億4000万円、トミカも08年の4億円の2倍以上の9億円に達した。

 価格は車両にレールを付けた「デラックスセット」が1000台湾ドル(約3500円)。クリスマス商戦に向け、現地の特急列車「プユマ号」モデルを今年12月に発売するなど、新たな商品の開発にも力を入れている。

 岩楯さんは「今後も国・地域ごとにどの部分をローカライズ(地域化)すれば受け入れられるかを念頭に置きながら、海外向けの商品開発や展開方法を考えていきたい」と話している。【永井大介

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