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女性に優しい企業ランキング 国内企業1位は◯◯◯〈週刊朝日〉

2014年8月28日木曜日

 厚生労働省が8月19日にまとめた2013年度の雇用均等基本調査が波紋を呼んだ。民間企業の管理職(役員を含む課長職以上)に占める女性の割合は6.6%で、2年前に比べて0.2ポイント減少したのだ。20年までに管理職など指導的地位での女性を30%まで増やす政府の目標とは、まだかなりの乖離(かいり)があるのが実態だ。

 ただし、企業によっては女性を積極的に活用する動きが活発になってきている。本誌は、国内の主要企業300社を対象に、女性の役員や管理職の比率、女性管理職の目標数値などをアンケートし、120社の回答をまとめた。

 女性の役員比率と管理職比率のランキング上位には、P&Gやジョンソン・エンド・ジョンソン、ユニリーバ・ジャパンなど外資系企業がずらりと並ぶ。P&Gは役員の過半数が女性だ。一般的に男女関係ない能力主義が進む外資系企業が上位を占めるのは、日本の後進性を示すようだ。

 国内企業では、介護事業のツクイや資生堂以外に、新生銀行、りそな銀行といった金融、大丸松坂屋百貨店、三越伊勢丹といったデパートが上位に顔を出した。

 女性社員の活躍支援策に詳しい、日本総研のESGアナリスト・小島明子氏はこう分析する。

「上位には、消費者と直接取引を行う『BtoC企業』が多くなっています。これらの企業は、顧客が女性である場合が多く、女性社員のアイデアを生かす商品戦略を展開するために、以前から積極的に女性社員の採用を増やしていました」

 これらの企業の多くは、男女雇用機会均等法が施行された1980年代半ばから自社商品の主な購買層である女性消費者のニーズをくみ上げるため、女性の採用に熱心になった。入社から20年を超えた女性社員が責任あるポジションにつきはじめ、役員や管理職の女性率が高くなったのだろう。

 女性管理職の目標数値については、具体的な回答が64社からあった。

 イオンリテールは「2020年ごろまでに50%」と政府目標を大きく上回る目標を掲げている。現在の管理職比率は11%程度なので、6年間で4倍以上に増やす目標だ。

 一方で、「3年以内に3%以上」(東京電力)、「2018年までに3%以上」(IHI)などと、つつましい目標もある。

「60社以上が目標を掲げたという点は、企業が女性の管理職の目標数値を意識している証拠でしょう。必ずしも達成できなければダメというものではないが、女性の活躍を支援することは、企業にとってもメリットが多いと考えます。

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