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媚びないフェラーリが教えてくれる「勝ち残る法則」

2014年1月8日水曜日

史上最高のハイパーカーも完売:

 世界的な経済の低迷やライフスタイルの変化により、自動車需要も変化を続けている。もちろん国や地域によって状況は違うが、ギリシャやポルトガルなど欧州の債務危機に影響を受けた国々では、2012年の新車販売台数が40%も減少。フランスやスペイン、さらにイタリアでも、需要が10%以上も後退している。

 ところが、そんな状況でも史上最高の業績を上げ、今注目が集まっている企業がある。イタリアが誇るフェラーリ社だ。

 フェラーリ社は2012年、史上最高の販売台数を記録。全世界で7318台を販売し、売上高は24億3300万ユーロ(3466億円、1ユーロ:142円)に達した。

 フェラーリといえば、モータースポーツの分野で絶対的な存在感を持ち、その洗練されたスタイルと高性能なスポーツカーとして名高い。独特のエグゾーストノート(自動車の排気音)は、公道を走っているのを見かければ、思わず振り返ってしまうほどだ。

 しかし、注目すべきなのはフェラーリ史上最高の業績ではない。2013年5月、フェラーリはわざわざ世界のメディアをイタリアの本社に呼んだ。そして、イタリア北部のモデナで開催された発表会で語られたのは、予想もしない驚くべき成長戦略だった。

 そのひとつが、バカ売れしている中国で販売台数を減らすというものだ。

 これは大胆過ぎる決断だといえる。というのも、フェラーリの場合、中国本土、香港、そして台湾を含むエリアを大中華圏として扱っており、2012年の販売台数が784台に達するなど、同社にとっては2番目に大きいマーケットになっているからだ。

●フェラーリのブランド力

 中国には、いまや多くの高級ブランドが日本を捨て積極的に進出している。それなのに、世界第2位の経済大国を軽視するのは無謀だと思うのが普通ではないか。

 だが実は、販売台数を縮小させるという決断こそが、フェラーリのブランド力を最大に引き出す秘策なのだ。

 フェラーリの最大のブランド力とは、その希少性にある。つまり、欲しくてもなかなか手に入りにくいというイメージが重要になる。金さえ払えば簡単に手に入る高級品になることを許されないブランドなのだ。同社のすごいところは、まだ売り上げが好調で作れば売れるのが分かっている時期に、この決断をしたことだ。

 売り上げを上げるには、合理化や商品を大量生産して売ればいいと安易に考えがちだ。

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