ページ

安易な転職はしない

2014年1月17日金曜日

選ばれ続けるリーダーの条件:

 転職はしないほうがいい。これが、5回の転職を経験した上での私の結論です。

 ビジネスパーソンにとって、大学を卒業した入った会社はかけがえのない存在です。何も分からない若者に、仕事をイチから教えてくれた恩人です。

 最初の会社で学んだことは、一生涯、自分の血液になります。私も、IBMで教わったことがその後のすべての土台になっています。今でも自分の血液の99%がIBMだと感じるほど、IBMには感謝しています。

 そういった会社を辞めるのは、裏切りに他なりません。「立つ鳥跡を濁さず」というのはきれいごとで、まず跡は濁ると思ってください。私が日本IBMを辞めたときにも送別会を20回ほどやってもらいましたが、人間関係もそれまでと一緒というわけにはいきません。必ずどこかが壊れます。一番大切なものを失うと言ってもいいくらいです。

 転職をするなら、それほど大きな喪失を決意してまで実現したいことがあるときに限るべきでしょう。

 私はIBMに対してまったく不満はありませんでしたが、コンピュータの世界のトレンドが変わりつつあるのは感じていました。IBMは基本的にハードの会社ですが、今後はソフトの重要性が増していく、ソフトが世の中を動かす時代になるという予感がありました。私はもともとソフトのエンジニアです。そこで「地球上のデータをすべてデータベースに入れる」とラリーエリソンが言っていたオラクルに興味を持ったわけです。そのほかにもいろいろな理由がありましたが、ソフトで世の中を変えるというミッションを自分に感じたことが、転職の大きなきっかけになりました。

 転職の理由としては、社会経験を積んだ結果、学生のときに考えていたこととやりたいことが変わったというのでも構いません。転職先でやりたいことがある。これが、転職の絶対条件です。

●会社への不満は転職理由にならない

 「今の会社に不満がある」「今の会社に嫌なことがある」といった、ネガティブファクターから転職してもまず空しい結果に終わります。ただし、会社のガバナンスやコンブライアンスに、違法に近いくらいの問題がある場合は別です。

 中途採用の面接をしていると、前の会社を悪く言う人がよくいます。そこで私はストップをかけます。気をつけてほしいのですが、前の会社の悪口を言われると、面接する側としては次の転職のときにこの会社を悪く言うだろうと思うものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿

 

人気の投稿