人は、悪いところのほうが目につきやすいもの。しかし、視点を変えて相手の良いところを見つける習慣を付けると、チームが活性化します。人は、自分の存在が認められることで喜びを感じるのです。
●グアムを襲った悲劇
グアム三越の職場では、チャモロ人、米国人、フィリピン人、そして日本人が働いていました。今で言うダイバーシティのお手本とも言える環境です。彼らは言葉も違い、考え方も異なります。
それでも私は、「私たちは何によって給料をもらっているかを考えて、一緒にがんばっていかなければいけない」という話を繰り返し伝えました。これは「お客さまをもてなすことが、私たちの喜びなのだ」というメッセージでもありました。
さらに、同時に進めたのが、従業員同士のコミュニケーションの量を増やす、ということです。スタッフ同士で2人1組のペアを組んでもらいました。グアムは海の国なので、スキューバダイビングのペアを表現する「バディ」と呼んでいました。1人はお客さまのお相手をして、もう1人は品物を包み、入金するといったサポートに回るなど、実作業を分担。
つねに「サンキュー」と感謝の言葉をかけ合い、互いの良いところを見るように指導しました。
そして、毎月スタッフの誕生パーティーを開き、その際、全員で誕生月のスタッフの良いところをカードに書き、プレゼントするようにしたのです。悪口を言っていた同士でも、改めて「良いところを書きなさい」と言われると、何があるかな? と違う視点から相手のことを見つめます。
これは、ディズニーで学んだ「スピリット・アワード」(※)を作法とし、自分なりに磨き上げた手法でした。
(※)スピリット・アワード=キャスト同士が褒め合う仕組み。ディズニーでは、キャストがお互いを褒め合って、一番褒められた数が多い人が代表として表彰台に乗る。
こうした施策の結果、少しずつスタッフ同士が交わす笑顔も増えていき、連携や仲間意識も高まっていったのです。すると、売上も徐々に上がっていきました。スタッフがお互いの言葉に耳をかたむけるようになったのを見て、彼女たちは気づかいができないのではなく、やり方を知らなかっただけなのだ、と気付きました。まず体験させ、心に感じさせ、その過程でロジックの説明をする必要があったのです。
しかし、店が安定してきたところで思わぬ事態が起きます。超大型の台風がグアムを襲い、従業員の家も吹き飛ばされ、観光客は激減。…
●グアムを襲った悲劇
グアム三越の職場では、チャモロ人、米国人、フィリピン人、そして日本人が働いていました。今で言うダイバーシティのお手本とも言える環境です。彼らは言葉も違い、考え方も異なります。
それでも私は、「私たちは何によって給料をもらっているかを考えて、一緒にがんばっていかなければいけない」という話を繰り返し伝えました。これは「お客さまをもてなすことが、私たちの喜びなのだ」というメッセージでもありました。
さらに、同時に進めたのが、従業員同士のコミュニケーションの量を増やす、ということです。スタッフ同士で2人1組のペアを組んでもらいました。グアムは海の国なので、スキューバダイビングのペアを表現する「バディ」と呼んでいました。1人はお客さまのお相手をして、もう1人は品物を包み、入金するといったサポートに回るなど、実作業を分担。
つねに「サンキュー」と感謝の言葉をかけ合い、互いの良いところを見るように指導しました。
そして、毎月スタッフの誕生パーティーを開き、その際、全員で誕生月のスタッフの良いところをカードに書き、プレゼントするようにしたのです。悪口を言っていた同士でも、改めて「良いところを書きなさい」と言われると、何があるかな? と違う視点から相手のことを見つめます。
これは、ディズニーで学んだ「スピリット・アワード」(※)を作法とし、自分なりに磨き上げた手法でした。
(※)スピリット・アワード=キャスト同士が褒め合う仕組み。ディズニーでは、キャストがお互いを褒め合って、一番褒められた数が多い人が代表として表彰台に乗る。
こうした施策の結果、少しずつスタッフ同士が交わす笑顔も増えていき、連携や仲間意識も高まっていったのです。すると、売上も徐々に上がっていきました。スタッフがお互いの言葉に耳をかたむけるようになったのを見て、彼女たちは気づかいができないのではなく、やり方を知らなかっただけなのだ、と気付きました。まず体験させ、心に感じさせ、その過程でロジックの説明をする必要があったのです。
しかし、店が安定してきたところで思わぬ事態が起きます。超大型の台風がグアムを襲い、従業員の家も吹き飛ばされ、観光客は激減。…
0 件のコメント:
コメントを投稿