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女が知らない「会社のルール」 -男社会のトリセツIV・男の言い分

2014年6月16日月曜日

■編集部より指令
男社会の暗黙のルール。誰かに教えてもらえるものじゃないだけに、知らずに地雷を踏んだり、仕事が空回りしたり、主張が通らなかったりと悩んでいる女性も多いと思います。女性が知っておいた方が良いルールにはどんなものがあるのでしょうか。
■大宮冬洋さんの回答
■懇親会のはずが……
僕が新入社員としてユニクロ店舗で働いていた頃のことです。近隣の2店舗との懇親飲み会がありました。参加するのはなぜか店長と社員のみ。パートやアルバイトの人たちは呼ばれませんでした。
僕は何も考えずに指定の店にのこのこ出かけていきました。座席待ち合わせなので時間厳守でなくていいだろうと、5分ほど遅れて行った記憶があります。
到着したら、10名ほどの参加者全員がすでに着席しており、なぜか冷ややかな雰囲気。僕の挨拶を黙殺して渋い顔をする他の2店長。僕の店長と先輩社員(女性)は小さくなっています。あれ? どうしたの?
「大宮さん、ダメだよ。10分ぐらい早く来なくちゃ」
席に着くとすぐに先輩社員から小声で叱咤されましたが、僕はなぜ叱られるのかが分かりませんでした。いま振り返ると、懇親会といっても無礼講の飲み会ではなく、絶対的な上下関係を念頭に置きながら飲まなくてはいけなかったのですね。そんな堅苦しい場ならばせっかくの休日に参加しなかったのに……。
でも、遅刻したのに早退するわけにもいきません。僕は仕方なく、目の前にいる他の店の店長(男性)に話しかけました。
「ハヤシさん、一杯いかがですか?」
すると、ハヤシさんは目をむいて怒り始めたのです。
「ハヤシさんだと!? ハヤシ店長、だろうがぁ~!! キウチ店長、おたくの店では社員にどういう教育をしているんですかー!?」
■子分の粗相は大きな痛手
ああ、この会社は役職で相手を呼ぶことで敬意を示さなければならなかったのですね……。僕はようやく理解しました。この場は、3人の店長たちの力関係を再構成するために設けられたのでした。
近隣の店舗とは、SV(スーパーバイザー)の管轄下で商品や人員を融通し合う仲間でありながら、常に比較されるライバル関係でもあります。ただし、格下の店長は格上の店長に遠慮しなければなりません。遠慮していると業績は上がらず、いつまで経っても格下のまま。下手をすると平社員に戻されます。
僕の店長であるキウチさんはベテラン社員ながらも社内で人望が薄く、後輩社員であるSVや店長から疎んじられていました。

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