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人々が「マクドナルド」から「ガスト」へ移動している

2014年6月27日金曜日

マクドナルドの客が減った。立ち位置を間違え、高価格帯を次々に出したからだとも言われる。加えて、"カフェ化"を推進したがために、居心地が悪くなったからだとも。

中でも、極端に減った客層がある。小さな子どもを連れたママさんグループである。昼頃から夕方に掛けて、たくさんの子連れが集まり、非常に賑やかと言うか、騒々しいほどだった。昼飯がてらのしゃべくりタイムである。価格が安いことと、多少騒いでも気を遣わなくて良い雰囲気があったからである。

ところが、"カフェ化"でお洒落路線を打ち出すとともに、価格まで上げてしまった。カフェでは子どもを騒がせることができない上、安いセットメニューもなくなり、「マクドナルドの利用価値」がなくなってしまったのである。

失礼ながら、"安っぽい雰囲気"が、居心地の良さを引き出していたのである。それが、マクドナルドの立ち位置だったのである。自分たちの存在価値を忘れたマクドナルドから、ママさんグループは去ってしまった。

では、ママさんグループはどこに行ったのか。安くご飯が食べられて、お茶することができて、子どもたちには"魔法"のポテトを食べさせることができる店。

ファミレスの「ガスト」である。安くて庶民的で、気取らない雰囲気。全体的に安い上、ポテトのみのメニューがあり、ドリンクバーもある。このドリンクバーは、頻繁に半額クーポンを発行しているので、利用しやすい。

ママさんグループは、この店に眼をつけた。土日はもちろん、平日でも昼頃に行くと、恐ろしいまでの騒々しさである。昼食に立ち寄ったサラリーマンが可哀想なくらいにやかましい。

マクドナルドを捨てたママさんたちが、一同に会している。それはそれは、楽しそうである。こちらはムッとしているが、仕方がない。そういう店になったのである。これもひとつの生き方。儲けるための手法である。

ガストのママさん会に参加している子どもたちは、やがて大きくなり、再びガストを利用する。世代は受け継がれるものである。

マクドナルドは、そんな濃い客層を切り捨ててしまったのである。大英断となるのか。大失策となるのか。いまのところ、復活の兆しは見えていない。

(佐藤きよあき)


【ガイド:All About News Dig編集部】

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