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<仏アルストム>提携先は米GEに決定

2014年6月23日月曜日

 【ロンドン坂井隆之】仏重電大手アルストムは21日開いた取締役会で、エネルギー部門の事業統合を中心とする提携先として、米ゼネラル・エレクトリック(GE)を選んだと発表した。仏政府や株主の承認を経て、2015年から一緒に事業を手がけることを目指す。三菱重工業・独重電大手シーメンス連合が加わった争奪戦は、仏政府の支持を受けたGEの勝利で決着した。

 アルストム買収の認可権限を持つ仏政府は、政府がアルストム本体の株式20%を取得することを条件にGEとの提携に同意していた。仏政府は、アルストムの筆頭株主である仏複合企業ブイグから株式を取得する交渉を続けており、価格などの条件を詰めて22日中の合意を目指す。

 提携は、アルストムとGEが折半出資の合弁会社を設立し、アルストムのエネルギー部門のうち、原発・蒸気タービン、送配電、再生可能エネルギーの3事業を移すことが柱。合弁会社は事業ごとに設立する。一方、アルストムの鉄道事業を強化するため、GEの鉄道信号機事業を譲渡する。両社のエネルギー部門の売上高は計約7兆円に達し、2位のシーメンス(3.5兆円)を大きく上回る巨大連合となる。

 アルストムの決定を受け、GEのイメルト最高経営責任者(CEO)は「アルストムとともに、世界的な競争力を持つ電力・送配電企業を作り上げるのを楽しみにしている」との声明を発表した。

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