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<武田薬品>外国人社長候補に創業家ら反発 株主総会

2014年6月27日金曜日

 武田薬品工業は27日、大阪市内で株主総会を開き、社長候補で英製薬大手グラクソ・スミスクライン出身のフランス人、クリストフ・ウェバー最高執行責任者(COO)らを取締役に選任する議案を審議した。創業家の一部やOBの株主が「外資の乗っ取りだ」と反発し、異議を唱える質問状を提出した。

 これに対して、長谷川閑史(やすちか)社長=総会後に会長兼CEO(最高経営責任者)に就任予定=は総会で、「グローバル成長に向けたリーダーとして招くことにした」と反論。ウェバー氏は「外部から外国人を招くことは皆様にとって予想外で驚いただろう」としつつも、「私が培った知見、国際的なバックグラウンドは武田を効果的にリードできるだろう」と強調した。

 質問状には112人が名を連ねているが、株主の賛同が大幅に広がることはなく、議案は賛成多数で承認された。ウェバー氏は総会後に社長に就任する見通し。質問状は、ウェバー氏の社長就任について「武田薬品が海外の有力大手企業に買収される事態になれば、極めて優良な創薬技術が国外に流出する」などと批判している。

 また、長谷川氏は、降圧剤カンデサルタン(商品名ブロプレス)の臨床試験で、計画段階から会社が全面的に関与していた問題について、「痛恨の極み。改めておわびしたい」と述べた。【古屋敷尚子

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