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賃上げ“世代格差”発覚! なんで40・50代だけが「塩対応」なのか

2014年6月12日木曜日

■16年ぶりの高水準賃上げは、大手のエリート・サラリーマンだけ
政府は今春、アベノミクスによる景気回復を国民に実感してもらおうと、企業に対してベアを要請しました。閣僚の中には「賃上げできなかったらアベノミクスは失敗」だと発言する者もいました。
久しぶりに話題が多かった春闘ですが、新聞報道によると、政府の要請に応じて大手企業は積極的に賃上げをしたようです。経団連の第1次集計によると、定期昇給とベースアップ(ベア)などを合わせた月額の賃上げ額は平均7697円。16年ぶりに7000円超になったそうです(2014年4月16日発表)。また、連合も例年を大幅に上回った賃上げを獲得したと発表しています。
しかし、水を差すようですが、このような新聞報道は鵜呑みにはできません。
日本には多くの企業がありますが、その中で経団連に加入しているのはごく少数の大企業だけです(第1次集計は東証1部上場で従業員500人以上の企業41社が対象)。労組にしても、組織率が低下して現在は17.7%(厚生労働省調査)。つまり、「ベア」や「賃上げ」の実現は、一部の"大手企業のエリート・サラリーマン"に限定された話なのです。
国税庁の統計によると、民間サラリーマンは5400万人います。その年収はここ数年、ほぼ毎年のように落ちてきました。統計を細かくみると、減収した人の多くは中小企業に勤務していたり、非正規雇用だったりします。私は、サラリーマンの7割以上を占めるといわれる中小企業の社員の給与や、非正規従業員の給与までがしっかり上がらない限り、全体の底上げになったとは言えないと考えています。
4月、私が代表を務める北見式賃金研究所では、愛知県下に本社がある顧客企業(従業員数300人以下の中小企業34社)の3504人(男性2880人、女性624人)に賃上げに関する調査をしました。
果たして基本給は、昇給前と昇給後で、どう変わったか(諸手当の増減は対象外)。
まずは昇給の有無を、会社単位および従業員単位の双方で調べました。結果は次の通りです。
■中小企業でベアを受けたのはたった1割
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【会社単位】

 ベアあり*…9%

 定昇のみ**…85%

 昇給なし…6%

 減給…0%

  *賃金の一律の底上げ

  **1年間勤務したことによる昇給

【従業員単位】

 ベアあり…14%

 定昇のみ…72%

 昇給なし…13%

 減給…1%
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このように実際にベアを受けたのは、従業員のせいぜい1割ちょっとにすぎないことがわかりました。

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