そこにこの11月、新たなストアが加わった。クーポン/チケット共同購入サイト「ポンパレ」を運営するリクルートライフスタイルと、電子書籍取次業者メディアドゥが共同で立ち上げた「ポンパレeブックストア」だ。後発組としてどんな売り方で利用客をつかもうとしているのか、両社に狙いや戦略を聞いた。
電子書籍ストアのユーザーはいろいろ試している段階?
電子書籍ストアの利用動向をまとめた統計はいくつかあるが、今年実施のものに絞っても集計結果はまちまちだ。電子出版業界人向けEPUBマガジン「OnDeck weekly」の調査では49.4%と半数近くが「Kindleストア」を使うと回答し、2位の「iBookstore」(15.8%)以下に大差をつけたが、ICT総研がネットユーザー全般に実施した調査では楽天「kobo」(2.5%)、Amazon「Kindleストア」(2.1%)、Apple「iBookstore」(1.4%)の上位3位以下、各ストアが僅差で並ぶ結果となった。
「Kindleストア」の圧勝かと思いきや、意外にもそうではない。ユーザーはまだ、複数のストアを並行して試している段階なのかもしれない。
しかし、これがかなり不便なのである。スマホ/タブレットユーザーにとっては、ストアごとに専用の閲覧アプリが必要で、本棚も別々になってしまう。紙の本ならありえないことだが、蔵書が購入元のストアごとに分断されてしまうのだ。だから、いずれはどこか1つのストアに絞りたいという欲求が自然に出てくるし、ストア側でもユーザーを囲い込もうと、他との差別化に腐心している。
ポイントを使って電子書籍を購入できるKindleやkoboといった専用リーダーを展開する「Kindleストア」「楽天kobo」は、その意味でやはり求心力が強い。また、iPhoneやiPadの膨大なユーザーを集客源にできる「iBookstore」もやはり強い。いっぽう「BookLive!」のように、ポイントの事前購入による値引率の高さ(毎月1万円分の定期購入で2000円分の値引き)でリピーターの獲得に努めているストアもある。
そんな中で「ポンパレeブックストア」が打ち出したのは、「じゃらん」や「ホットペッパーグルメ」などのリクルートIDとポイントが共通で使えることの利便性だ。…
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