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西友の「生鮮食品100%返金」マーケティングが成功する理由

2014年4月7日月曜日

2014年4月1日より、大手スーパー西友が、肉・野菜・魚などの生鮮食品を購入してお客さんに対して、不満があれば全額返金を行うプログラムを全374店舗で開始した。理由を問わず返金する。

なぜ、理由を問わずに100%返金をするという無謀に見える決断を西友は下したのだろうか。実は、このプログラムはきちんとしたマーケティング戦略に裏打ちされたものなのだ。

一般的に販売をビジネスとしている企業が「100%返金保証」を打ち出した時の懸念は、100%返金保証を目当てとした悪意ある客が殺到してしまうのではないかというものだ。特に、販売する商品の「絶対力」がないと、返品目当ての客は殺到する危険性がある。

「絶対力」とは何か、それは「価格」「品質」「立地」のことであり。これらが競合企業よりも明らかに勝っているという絶対の自信が無い限り、返品保証は絵に描いた餅だ。他よりも圧倒的に安い、品質がものすごく良くここ以外のものは考えられない、場所的にこの店以外の場所では買うことが出来ないという要素、この「絶対力」のどれかが無ければ、企業に大きなダメージをもたらす危険性もある。

2008年ウォルマートの完全子会社になってから西友は吹っ切れた。西友はインパクトある広告キャンペーンを手がけるようになった。競合と比べて弱く、特徴も薄かったそれまでの西友。2008年、西友がメインに打ち出したのは「低価格」だ。

キャンペーンでは「KY(カカクヤスク)」というコピーをもとに、インパクトあるCMを展開した。当時、KYは空気が読めないという意味で流行語の一つでもあったこともインパクトを後押しした。

当然、店頭では競合よりも圧倒的に安い商品が並ぶようになった。西友の商圏に住むお客さんからは、西友が明らかに安いという話が聞かれるようになった。「価格」という「絶対力」で西友は定着し、お客さんにとって無くてはならない店になったのだ。

お客さんにとって無くてはならない店。つまりお客さんが西友から離れない状況が完成したことで、今回の「100%返金保証」プログラムを実施出来る素地が固まった。仮に、悪意あるお客さんが理不尽な理由をつけて1度や2度返金してもらおうとしても、その後の生活で西友に行きづらくなることは、お客さん自身にとってマイナスになる状況だ。そう簡単に出来ることではない。

人間には、自分が行った購買行動は出来るだけ肯定しようという心理が働きやすい。

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