機構は保有する株式の半分近くを売り出し、出資額の8割に相当する1600億円強を回収、売却益は700億円強となった。機構がこれだけの売却益を得られたのは、JDIの公募価格が900円と「信じられないほどの割高」(外国系証券会社アナリスト)に設定されたからだ。兜町では主幹事証券会社の野村證券と機構の出来レースといわれている。
上場当日の3月19日午前8時台、JDIの気配値はストップ安水準の225円に張りついていた。もし、225円の初値がついたら、野村證券のみならず他の幹事証券会社の共同責任になる。そして何より、公募価格の妥当性に大きな疑問符がつくことになる。JDIの上場時の公募・売り出し株数は合計で3億5390万株とかなり大きな取引で、午前8時台の売り株数は4000万株を超えていた。人気離散などという状態ではなく、異常事態といえる展開となった。その後、JDIの初値は公募価格900円を14.6%下回る769円と、かなりの低水準の株価形成になった。
上場初日午前の取引は公開価格を142円(15.8%)下回る758円で終えた。午前中の売買高は7937万7900株、売買代金は600億円とソフトバンクに次いで第2位。東証1部全体の7%を占めた。この日、JDI株は安値706円をつけたが、3月24日にはこれを一時下回り、705円の上場来安値に沈んだ。翌25日には700円ちょうどで始まり、これがこの日の安値となった。ちなみにJDIと同様に中小型液晶パネルを手掛けるシャープは、3月19日午前中に前日比16円安の294円まで売られた。このところシャープの株価は300円近辺で推移していた。
中小型液晶パネルの13年の世界出荷金額ベースにおけるシェアは、JDIが16.2%、シャープが15.1%で、両社を3位の韓国LGディスプレイ(14.2%)が激しく追い上げている。JDIとシャープのシェアはそれほど変わらないのに、シャープの株価に比べてJDIの公開価格はあまりに高すぎることを疑問視する見方が、市場関係者の間で広がっている。多数の個人投資家が上場前にJDIを公開価格(900円)で買っているが、上場初日で20%近く投資額が目減りしたわけだ。…
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