ノルウェーの氷河が解けて流れ込む、豊かな海域で養殖された上質のトラウトが今月中旬から日本にお目見えする。サーモンに比べ脂はやや少ないが「うま味のある鮮やかな赤身と、中トロのような脂身が特長」と輸入商社のオーシャン貿易(京都市)はPRする。
同社は、ノルウェーで卵のふ化から養殖を手掛けるレロイ社と提携。レロイは養殖場付近で、氷河が解けた水を稚魚の養殖に使用しながら、成育状況を見て海へ移す。
養殖場は、同国西部で自然豊かなオスターフィヨルドをはじめ、三つの海域に限定。魚の重量や低温流通システム、ビタミン類の含有などでノルウェー水産物審議会(NSC)の承認を得た魚のみを「フィヨルドトラウト」というブランド名で出荷する。
水揚げから3日後にはNSCの品質証明書などを添え、ブロック状に加工された魚肉が日本へ到着。年間コンスタントな出荷で120トン(製品ベース)の扱い量を見込む。価格は1キロ当たり4000〜5000円でサーモンなどに比べかなり高い。
オーシャン貿易では、東京などの高級レストランへの出荷を想定しており、調理の際「焼いても身が硬くなりにくく弾力があるため、多くの料理に利用できる」(同社)とみている。
チリ産などのトラウトが入荷する東京・築地市場(中央区)の卸会社は「上質でしかも、どこを切っても身がほぼ均一というブロックは今までにない魅力」(第一水産)と評価しており、高級食材として注目を集めそうだ。
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