海外市場でも信頼性の高い日本ブランドだが、それだけでは売れない。各国に合った売り方を見出すため、企業は知恵を絞っているようだ。
例えば、コピー天国の中国市場で日本製の商品を売ろうとするとき、そのコピー商品を逆に活用する方法をとった企業もある。
大手文具メーカーの「コクヨS&T/本社オフィス:大阪府大阪市」の中国市場への進出は、2005年に始まった。2020年には、ステーショナリー事業の年間売上100億円を目標に掲げる。
しかしながら中国市場は、規模の大きく魅力的ではるものの、一方でコピー商品が氾濫するなど、企業にしてみれば実にやっかいでデメリットも多い。たとえば、コクヨの主力商品には「キャンパス(Campus)ノート」があるが、中国では、国内最大のノートメーカーが手がける、姿形がほぼ同じ「ギャンボル(Gambol)ノート」が人気を博していた。
あるとき、ギャンボルノートを製造・販売する企業の事業存続が危ぶまれた。通常であれば、コピー商品排除へと尽力してもいいところだが、コクヨは逆に、コピー商品の持つ抜群の知名度と販路を活用することを決断したのだ。
2011年には、ギャンボルを製造・販売する企業を買収し、ノート工場などの設備と販売網を取得。ギャンボルノートとキャンパスノート、どちらも生産と販売を行うことにしたのだ。つまり、"本家"の商品とコピー商品が共存している格好だ。将来的には、段階的にギャンボルノートの比率を落とす展開が予定されているが、最近の日中関係悪化の影響もあり、当面は、ギャンボルとキャンパスの両商品を製造・販売するスタイルが続きそうだ。
また、アジア諸国でキャラクター玩具の販売を狙う企業もある。
昨年、人気キャラクター「ポケットモンスター」の国内と海外の販売権利を取得した「タカラトミー/本社:東京都葛飾区」。同社は、2012年に36億円だった国内とアジア向け売上げを、今後3年間で150億円まで引き上げる計画だ。
同社はポケットモンスター以外にも、独自のキャラクター開発に着手し、アジアでのキャラクター関連玩具メーカーとしての地位確立を目指す。第1弾は、インドネシア向けの「Animal Wheels(アニマルホイールズ)」。これは日本のメンコに似た玩具で、約30周類の動物キャラクターを制作し、今年11月より1個約50円で販売する。
中国やイスラム圏の国など、多彩な顔を持つ巨大なアジア市場。…
例えば、コピー天国の中国市場で日本製の商品を売ろうとするとき、そのコピー商品を逆に活用する方法をとった企業もある。
大手文具メーカーの「コクヨS&T/本社オフィス:大阪府大阪市」の中国市場への進出は、2005年に始まった。2020年には、ステーショナリー事業の年間売上100億円を目標に掲げる。
しかしながら中国市場は、規模の大きく魅力的ではるものの、一方でコピー商品が氾濫するなど、企業にしてみれば実にやっかいでデメリットも多い。たとえば、コクヨの主力商品には「キャンパス(Campus)ノート」があるが、中国では、国内最大のノートメーカーが手がける、姿形がほぼ同じ「ギャンボル(Gambol)ノート」が人気を博していた。
あるとき、ギャンボルノートを製造・販売する企業の事業存続が危ぶまれた。通常であれば、コピー商品排除へと尽力してもいいところだが、コクヨは逆に、コピー商品の持つ抜群の知名度と販路を活用することを決断したのだ。
2011年には、ギャンボルを製造・販売する企業を買収し、ノート工場などの設備と販売網を取得。ギャンボルノートとキャンパスノート、どちらも生産と販売を行うことにしたのだ。つまり、"本家"の商品とコピー商品が共存している格好だ。将来的には、段階的にギャンボルノートの比率を落とす展開が予定されているが、最近の日中関係悪化の影響もあり、当面は、ギャンボルとキャンパスの両商品を製造・販売するスタイルが続きそうだ。
また、アジア諸国でキャラクター玩具の販売を狙う企業もある。
昨年、人気キャラクター「ポケットモンスター」の国内と海外の販売権利を取得した「タカラトミー/本社:東京都葛飾区」。同社は、2012年に36億円だった国内とアジア向け売上げを、今後3年間で150億円まで引き上げる計画だ。
同社はポケットモンスター以外にも、独自のキャラクター開発に着手し、アジアでのキャラクター関連玩具メーカーとしての地位確立を目指す。第1弾は、インドネシア向けの「Animal Wheels(アニマルホイールズ)」。これは日本のメンコに似た玩具で、約30周類の動物キャラクターを制作し、今年11月より1個約50円で販売する。
中国やイスラム圏の国など、多彩な顔を持つ巨大なアジア市場。…
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