【北京・井出晋平】中国の李克強首相は13日、全国人民代表大会(全人代=国会)閉幕に合わせて開いた記者会見で、債務不履行(デフォルト)の危機が相次いでいる金融商品について、「個別の状況では(デフォルトは)避けられない」と話し、デフォルトを容認する姿勢を示した。中国ではこれまで支払い不能に陥った金融商品を政府が事実上、救済してきたが、市場規律に任せる方針への転換といえる。だが、足元の経済指標が弱含むなか、景気の先行きに懸念が高まる可能性もあり、難しいかじ取りを求められそうだ。
◇市場規律重視に転換
中国では、国有銀行などが大手企業に優先的に融資するため、融資を受けにくい企業が高金利の金融商品を発行するなどして資金を調達。当局の監督が及びにくい「シャドーバンキング(影の銀行)」のひとつになっている。
最近は、経営不振などで元利払いに行き詰まるケースが増加。地方政府などが企業や投資家を救済し、デフォルトを避けてきた。
だが、今月7日、上海の太陽光パネルメーカーの社債が利払い不能に陥り、社債市場で初のデフォルトが発生。市場では「政府がデフォルト容認に方針転換したのでは」との見方も出ていた。
李首相が方針転換を明確にしたことは、市場では「市場健全化への一歩」(外資系証券アナリスト)と評価する声が多い。「リスクが高くても、いずれ政府が救済してくれる」という、投資家のモラルハザード(倫理の欠如)を招き、企業の安易な資金調達を助長してきたためだ。投資家が商品を選別する目が厳しくなり、経済原理で「影の銀行」の抑制にも一定の効果があるとみられる。
だが、金融商品の情報公開はほとんどされておらず、一般の消費者も保有している。これまで元利払いが滞ったケースでは、金融商品の窓口への取り付け騒ぎも起きており、ひとつのデフォルトを発端に混乱が広がる可能性もある。投資が減って資金の流れに急ブレーキがかかれば、健全な企業の資金繰りにも影響がでかねない。李首相は、「監視を強めて金融危機を起こさないように対処する」と表明。監視を強化する構えだが、具体策は示さなかった。
一方、李首相は、今年の経済成長率目標(7.5%前後)について、「昨年できて今年達成できないことはない」と達成に自信を見せた。
だが、13日発表された今年1〜2月の工業生産は、前年同期比8.6%増とリーマン・ショック後の2009年4月以来、約5年ぶりの低水準となった。…
◇市場規律重視に転換
中国では、国有銀行などが大手企業に優先的に融資するため、融資を受けにくい企業が高金利の金融商品を発行するなどして資金を調達。当局の監督が及びにくい「シャドーバンキング(影の銀行)」のひとつになっている。
最近は、経営不振などで元利払いに行き詰まるケースが増加。地方政府などが企業や投資家を救済し、デフォルトを避けてきた。
だが、今月7日、上海の太陽光パネルメーカーの社債が利払い不能に陥り、社債市場で初のデフォルトが発生。市場では「政府がデフォルト容認に方針転換したのでは」との見方も出ていた。
李首相が方針転換を明確にしたことは、市場では「市場健全化への一歩」(外資系証券アナリスト)と評価する声が多い。「リスクが高くても、いずれ政府が救済してくれる」という、投資家のモラルハザード(倫理の欠如)を招き、企業の安易な資金調達を助長してきたためだ。投資家が商品を選別する目が厳しくなり、経済原理で「影の銀行」の抑制にも一定の効果があるとみられる。
だが、金融商品の情報公開はほとんどされておらず、一般の消費者も保有している。これまで元利払いが滞ったケースでは、金融商品の窓口への取り付け騒ぎも起きており、ひとつのデフォルトを発端に混乱が広がる可能性もある。投資が減って資金の流れに急ブレーキがかかれば、健全な企業の資金繰りにも影響がでかねない。李首相は、「監視を強めて金融危機を起こさないように対処する」と表明。監視を強化する構えだが、具体策は示さなかった。
一方、李首相は、今年の経済成長率目標(7.5%前後)について、「昨年できて今年達成できないことはない」と達成に自信を見せた。
だが、13日発表された今年1〜2月の工業生産は、前年同期比8.6%増とリーマン・ショック後の2009年4月以来、約5年ぶりの低水準となった。…
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