「2020年までに長年言われ続けてきた『BtoBシステム開発の問題点』をクリアしない限り、システムベンダーのみならず日本企業全体の競争力が弱まっていく」
数々の有名企業で取締役を務める夏野剛氏はかつて、日本のシステムベンダーが抱える課題について尋ねた弊誌の取材に対して、こうコメントすることで危機感をあおった。
そして2014年7月、AppleとIBMという2つの"巨人"がエンタープライズ分野での業務提携を発表。BtoBの分野でGoogleに対抗し得るプレイヤーが誕生したことは、夏野氏が指摘する「Xデー」に向けたタイマーをいっそう速めることにつながるかもしれない。
では、こうした状況の中、SIerやベンダーに務める業務系エンジニアは、何をどのように変えるべくアクションを起こしたらいいのか。
このテーマについて再び夏野氏に意見を聞くため、弊社サイト『@type』が主催するエンジニア適職フェア(8月2日、東京国際フォーラム)内のセミナーで、『エンジニアtype』編集長の伊藤健吾が公開取材を行った。
SE→PL/PMの従来型のキャリアパスは今後も通用するのか。企業のデジタル戦略をサポートしていくために必要な能力とは――。
端境期を生きる業務系エンジニアに向けて、夏野氏が語った。
プロフィール
慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授
夏野 剛氏
早稲田大学を卒業後、東京ガスに入社。米ペンシルベニア大学経営大学院ウォートンスクールでMBAを取得。1997年、NTTドコモに転職し、『iモード』の立ち上げに携わる。現在は慶應義塾大学で講義を持つほか、ドワンゴ、セガサミーホールディングス、グリーなど数多くの企業で役員や顧問を務める。メルマガ(週刊『夏野総研』)も好評
ITを武器にできない「島耕作世代」の経営者
「大企業から町内会まであらゆるリーダーにITの知識が求められる」と語る夏野氏(左)。セミナーは公開取材という形で行われた
ソリューションを売る側(ベンダー)と、買って導入する側(情報システム部)。業務系エンジニアには大きく分けて2つありますが、今後はそのどちらも仕事は減っていくでしょう。
独自に作りこむシステムはどんどん減ってきているし、情報システム部門を通すとコスト、時間がかかるので、現場レベルで勝手に(クラウドサービスで提供されるアプリを使って)ローカルシステムを作るような動きも各社で実際に起きています。…
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