一昨年、佐川急便が低価格競争から脱却。今年はヤマトが"運賃の適正化"として値上げに動いたため、利用者が流れ込んだとみられている。
日本郵便は、ここぞとばかりに積極策を打っている。長年、凍結していた投資を再開し、1600億円を投じて全国約80カ所にある大型物流拠点のうち20カ所を建て替える。鉄道貨物が発祥で、ターミナル駅前に物流拠点を構えていたが、現在はトラック輸送が主流になっており、高速道路のインターチェンジ付近に移転させる。
新しい物流施設には、倉庫スペースを設ける。通販業者などの商品在庫を預かり、受注管理、梱包、配送を一手に引き受ける「フルフィルメント事業」に進出するためだ。すでに試験的に富山県や大阪府で事業を始めている。
釣り具のインターネット販売のエスアールジータカミヤ(大阪府)は、3月に日本郵便と新たに契約を結んだ。
以前借りていた倉庫では、商品入荷時に、検品と登録をしてくれないのが悩みだった。
ネット通販の世界では、新商品をいかに早くウェブサイトに掲載できるかが売れ行きを左右する。商品を別の場所で検品してから倉庫に移していたため、新商品発売からサイト掲載まで5日ほどかかり、販売機会のロスとなっていた。
日本郵便に商品を預けるようになってからは、「倉庫で検品してくれるようになり、新商品掲載のタイミングが早くなった」(エスアールジータカミヤ)という。
厚さ3センチの新商品もまた、「ヤマトの宅配便最小サイズの利用客取り込みが目的ではないか」と業界関係者の間で話題になっているのが、6月に投入した「ゆうパケット」だ。
箱はA4サイズの書類が収まる形で、厚さは3センチメートルとメール便と宅配便の中間サイズである。
通販業者などに1個100円台~300円で売り込み、小さい荷物は宅配便より安く運んでほしいというニーズを取り込む。
ポイントは、ぎりぎりポストに入る3センチメートルという箱の厚さ。宅配便業者にとって、届け先の不在に伴う再配達はコスト増の元凶。不在率が3割なら、100個の荷物を130回運ばなければならない。…
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