とはいえ、アベノミクスによる物価上昇の機運、経済の回復、資産価格の上昇、NISAの導入などポジティブな金融・経済動向と、将来のリストラや給与ダウンへの不安、公的年金への不信などネガティブな要素があいまって、これまでになく、投資に対する選好が高まっていること自体は間違いありません。
ただし、そこでは、投資初心者が陥りやすい落とし穴が待ち構えています。なぜならば、上述の国民性だけでなく、日本人は、学生時代にファイナンスの勉強をほとんど受けていないからです。
投資の落とし穴、7つの代表例ここでは、そうした落とし穴の代表例をあげてみましょう。
1、リターンが高い金融商品を、そのリスクを理解しないまま購入
非常に変動性の高い新興国の高金利通貨に連動させる商品や、投資不適格銘柄の債券に投資するハイイールド債などが該当する。仕組みのわからない商品は買うべきでない。
2、リターンの多少の高さに目を奪われ、商品のコストに無頓着に購入
販売手数料の高い投信、信託報酬の高い投信などが該当する。
3、時間分散への理解なく、投資資金ができたら一気に購入
多額の資金を同時に投資することにより、株価サイクルの1つのポイントのみで買ってしまい、ポートフォリオの評価が一方向に動きがちとなる。NISA口座を開設した勢いで、マーケットタイミングを考えず、開設直後にすぐ100万円を投資してしまうのも似た事例である。こうしたケースでは、手元資金がなくなるので、せっかくの買い場が訪れても買えないことが多い。
4、損切りのルールを決めず、とにかく塩漬け
評価損がでるとそれを売却損にしてしまうのをもったいなく思い、いつか上がるとの期待感からずっと保有しつづけ塩漬けにしてしまう。損切りして再投資する機会を逃していることになる。
5、根拠なく「ナンピン買い」
評価損が膨らむと、根拠なく底値に近いと考えかつ平均簿価を下げられるとして、追加購入してしまう。…
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