規制緩和が進み、農業へ参入する企業が増えている。しかし、その一方で休廃業や解散を決断する農業生産法人も存在する。
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、農産物の輸入関税引き下げを求める圧力が強まる中、日本国内では農業の競争力向上を目指し、企業が農業に参入しやすくするための規制緩和が進んでいる。
平成21年に農地法が改正され、貸借であれば企業やNPO法人などの一般法人でも、全国どこでも農業への参入が可能になった。また、企業が農業生産法人へ出資する場合の上限は10%に制限されていたが、25%に引き上げられ、企業が農業に参入する場合の規制が緩和された。これにより、新たに農業へ参入する法人が増え、農林水産省の発表によると、平成17年に7,904だった農業生産法人の数が、平成25年には1万3,561まで増加した。
政府は規制緩和をさらに進め、農業参入のハードルを引き下げる方針を打ち出しており、今後も農業は活性化しそうだ。
ただ、実際に農業に参入したすべての法人が、順調に経営を続けているわけではない。
帝国データバンクが8日に発表した「農業法人の休廃業・解散動向調査結果」によると、2013年度に休廃業や解散した農業法人は173件で、集計を開始した2006年度以降で2番目に高い水準となった。最も高かったのは2012年度の191件。それ以前の件数を見ると、2011年度が123件、2010年度が92件、2009年度が97件、2008年度が108件となっており、高止まりしている様子が分かる。
こうした背景には、原発事故による風評被害の影響があるほか、その後の電力料金や円安の進行に伴う配合飼料の価格、重油価格などの上昇が経営を圧迫している。さらに、代表の高齢化や後継者不足も深刻化しており、厳しい経営環境におかれている法人もあるようだ。
TPP交渉やコメの減反廃止など、農業を取り巻く環境は大きく変化している。日本の農業は、ここ数年で大きな転換点を迎えそうだ。
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環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、農産物の輸入関税引き下げを求める圧力が強まる中、日本国内では農業の競争力向上を目指し、企業が農業に参入しやすくするための規制緩和が進んでいる。
平成21年に農地法が改正され、貸借であれば企業やNPO法人などの一般法人でも、全国どこでも農業への参入が可能になった。また、企業が農業生産法人へ出資する場合の上限は10%に制限されていたが、25%に引き上げられ、企業が農業に参入する場合の規制が緩和された。これにより、新たに農業へ参入する法人が増え、農林水産省の発表によると、平成17年に7,904だった農業生産法人の数が、平成25年には1万3,561まで増加した。
政府は規制緩和をさらに進め、農業参入のハードルを引き下げる方針を打ち出しており、今後も農業は活性化しそうだ。
ただ、実際に農業に参入したすべての法人が、順調に経営を続けているわけではない。
帝国データバンクが8日に発表した「農業法人の休廃業・解散動向調査結果」によると、2013年度に休廃業や解散した農業法人は173件で、集計を開始した2006年度以降で2番目に高い水準となった。最も高かったのは2012年度の191件。それ以前の件数を見ると、2011年度が123件、2010年度が92件、2009年度が97件、2008年度が108件となっており、高止まりしている様子が分かる。
こうした背景には、原発事故による風評被害の影響があるほか、その後の電力料金や円安の進行に伴う配合飼料の価格、重油価格などの上昇が経営を圧迫している。さらに、代表の高齢化や後継者不足も深刻化しており、厳しい経営環境におかれている法人もあるようだ。
TPP交渉やコメの減反廃止など、農業を取り巻く環境は大きく変化している。日本の農業は、ここ数年で大きな転換点を迎えそうだ。
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