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アルゼンチン国債を格下げ=「部分的デフォルト」に―米S&P

2014年7月31日木曜日

 【ニューヨーク時事】米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は30日、債務返済問題で揺れるアルゼンチンの国債格付けを「CCCマイナス」から、部分的なデフォルト(債務不履行)を示す「SD(選択的デフォルト)」に引き下げたと発表した。6月30日に支払期限が来た国債の利子が、30日間の猶予期間を経ても支払われていないことが理由。

 2001年にアルゼンチンが陥ったデフォルトをめぐっては、米裁判所が6月、債務再編に応じなかった債権者に全額返済しない限り、他の債権者への利払いは認めないとの判断を示した。

 これに対し、アルゼンチンが反発。同国政府とファンド側の交渉は歩み寄りがないまま、猶予期間最終日に交渉が決裂。同国はデフォルトに陥る見通しだ。今回の問題を受けてデフォルト級に格下げしたのは、S&Pが初めて。

 S&Pは今月初め、SDへの格下げの可能性を指摘しており、市場への影響は限定的とみられる。同社は、アルゼンチンが債務削減に応じた債権者への利払いを実施すれば、同国に対する訴訟リスクや国際金融市場の状況を勘案した上で格付けを見直す可能性があると説明。その場合、「CCC」級か低い「B」級への格上げになる確率が高いという。 

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