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幼少期から見えるリーダーの資質

2014年7月31日木曜日

実力者がリーダーになると派閥が生まれる

 自分自身が創業者である場合や、会社の規模が小さいうちは、経営者のリーダーシップに多少問題があったとしても、それなりに会社は回っていきます。ただ、会社としてのステージが上がるにつれて、長期的に会社の経営を安定させるためには、誰がどうリーダーシップを発揮するかは重要な鍵となってきます。

 子どもの世界にも「誰よりも足が速い」「誰よりも頭がいい」「誰よりも話が面白い」といった「実力者」が必ず存在します。そして多くの場合、その子がクラスやグループのリーダーになるのです。ただ、こういう実力者がリーダーになった場合、放っておくと、リーダーの一言ですべてが決まる、という空気が生まれがちです。リーダーが「鬼ごっこをするぞ!」と言えば、それ以外の意見はあからさまに排除され、そのうち誰も自分の意見など言わなくなってしまいます。リーダーのご機嫌取りをするような子も現れますので、リーダーはますます増長し、そこに、多少力をもった副リーダー的な子が現れると、不満を持っていた子たちが徐々にそちらにつくようになって、クラスが分裂という事態も生まれます。

 これと同じことが大人の社会でも起こることはみなさんもよくご存じでしょう。独善的な上司に部下たちはただ従うだけ。いかに上司に取り入るかばかりを考え、新鮮な意見を言う人間もいない。ひとたび反対勢力が生まれると、密かに不満を抱えていた人間が自然と集まり気が付けば派閥が生まれ--という状況は決して珍しくありません。

 実力がある、みんなに一目置かれる存在である、ということはそれだけでリーダーの資質は十分にあります。ただ、そういう「実力者」の場合はリーダーに「育てる」という過程が必要なのです。

 子どもの「実力者」には、親や先生が、その子に対して「リーダー」としての教育をします。「この遊びはクラスのみんなが楽しめると思う?」などと声を掛けるのです。ポイントはその子に対し、「あなたをリーダーだと認めた上で話している」という態度を見せること。プライドを刺激された実力者は、真のリーダーへと育っていきます。

 会社においても、「実力者」をリーダーに据えるのであれば、その上に立つ人間には「リーダーとして育てる」姿勢と覚悟が必要です。実力者に最初からすべてを任せてしまうことは得策ではありません。

意外な人物が「真のリーダー」に

 実は以前、これこそが真のリーダーだと思う子どもに出会ったことがあります。

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