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<春闘>集中回答日 過去最高水準のベア回答相次ぐ

2014年3月12日水曜日

 2014年春闘は12日、主要企業の集中回答日を迎え、賃金相場形成のリード役となる大手自動車や電機などが労働組合の要求に回答を始めた。政府の賃上げ要請を受けた異例の春闘は、過去最高水準のベースアップ(ベア)の実施や、年間一時金(ボーナス)の満額回答が相次ぐなど、昨年までとは様相が一変。政府が目指す「経済の好循環」実現へ向け、企業の協力姿勢が鮮明になった。賃上げの動きが中堅・中小企業や非正規社員にどこまで波及するかが今後の焦点になる。

 自動車や電機などの産業別労働組合でつくる金属労協本部(東京都中央区)では午前10時半ごろから、回答結果の連絡が入り、ホワイトボードに書き込まれた。

 円安の影響で急速に収益が改善している自動車メーカーは、高水準のベアが相次いだ。トヨタ自動車は、ベアに相当する賃金改善分として月2700円を回答。労組の要求する月4000円には届かなかったが、現行方式で要求を始めた02年以降の最高額となった。トヨタのベアは08年以来6年ぶり。一時金は6.8カ月分を満額回答した。トヨタの宮崎直樹専務役員は記者会見し、「日本経済の好循環、個人消費の活性化、競争力強化の観点から今回の回答を導き出した」と説明した。

 日産自動車は、昇給の原資として月9500円(うちベア相当3500円)と一時金5.6カ月分の要求に満額回答。ホンダは2200円(要求3500円)を回答し、一時金については5.9カ月分を満額回答した。一方、軽自動車が主力のスズキは、15年度から税負担が増えることに加え、新興国市場が低迷していることから賃上げを見送る方針で、ギリギリの交渉を続けている。

 日立製作所、東芝、三菱電機、パナソニック、富士通、NECの電機大手6社は、そろってベア相当の賃金改善2000円を回答した。現行方式で要求を始めた1998年以降の過去最高額。組合側は4000円を求めていた。業績の回復度合いにばらつきがあるが、経営側は「春闘の社会的意義が高まっている」との認識で一致し、足並みをそろえた。富士通の山本正已社長は「(1500円のベアを実施した)98年を上回り、重い決断だった。来年以降は、今年の特別な要因を除いた上で、賃金のあり方を議論・検討する必要がある」とのコメントを発表した。経営再建中のシャープは定昇維持と一時金4カ月を満額回答。組合側はベアを要求していない。

 新日鉄住金など鉄鋼大手は14、15年度の2年で1人当たり月2000円の賃金改善を回答した。

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