なぜ数億~数十億円も稼ぐスポーツ選手や芸能人が、時に破産してしまうのか? その理由は「富を維持するには、お金だけでなく、相応の資質が必要だから」。長く稼ぎ続ける投資家になるために必要な3資本、知的資本を支える5つの資質について解説する。
◎お話を聞いたのは
伊藤邦生さん 国内大手金融機関勤務を経て、不動産投資のコンサルタントに。多数の成功者を輩出した経験を踏まえた著書(中経出版)がベストセラーに!
さて、先の2つの法則をひとまずクリアし、「ゴールドリバー」から相応の利益を手にできたとしても、実はさらなる関門が待っている。
それはどんな投資環境下であっても、「ゴールドリバー」の水を絶やすことなく、投資を継続すること。実はコレが意外にも難しいのだ。
たとえば、相続や宝くじでたまたま大金持ちになった人、数億~数十億を稼いだスポーツ選手や芸能人が破産するような話は決して珍しくない。
「富を維持するには、お金があるだけではダメで見合った能力が必要だからです」と伊藤さんはその理由を解説する。同様に、たまたま相場の波に乗って儲けた人が、調子に乗ってリスクを取り過ぎると、ひとたび環境が変わった途端、大損失を被るリスクがあるというのだ。
「資産家が次世代に資産を残していくには、財的資本に加えて、知的、人的資本が肝要だと言われますが、これは投資家にも通じる話なのです」(伊藤さん)
お金を稼ぎ出す源泉は"自分の内"にあるではどんな資質が必要なのか。次ページに5つのポイントを挙げた。なかでも伊藤さんが重要視するのが「自分の強みを活かし、得意な分野に特化すること」。1の「優位性」、2の「得意分野に徹する」が該当する。
「たとえば私自身、証券会社に勤務していた経験から、債券投資に関してはプロですし、当然、株の知識もあります。ですが、あれこれ手を出していては百戦錬磨のライバルを凌駕することは難しい。よって、現在、私の金融資産は現金と不動産投資に特化しています」と伊藤さんは言う。分散投資は資産防衛法であって、資産を増やすためには「これぞと思った分野に集中投資をするべき」というのが伊藤さん流だ。
ただし、集中投資で成功するには、安易に投資をスタートするべきではない。これが3に挙げた「誘惑に打ち克つ」だ。とくに、相場が好調で"いい儲け話"がちらほら耳に入ってくるようになると、欲にかられ、よく理解できない投資商品にお金を投じたくなるもの。…
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