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NISAの総投資額、年内に5.3兆円まで拡大へ 1級FPの推奨は「投資信託」がトップで78.5%

2014年9月13日土曜日

 NISAを使った投資において、1級ファイナンシャルプランナー達は、顧客のニーズに応じてローリスクな商品のほか、ハイリスクの商品も推奨しているようだ。

 NISAの利用者が増加している中、どのような金融商品が注目されているのだろうか。

 野村総合研究所は6月下旬に、NISA(少額投資非課税制度)の利用実態調査を実施し、その結果を7月29日に発表した。NISAとは、上場株式や投資信託への投資によって得られる配当や売却益を非課税にする制度。NISAを利用するには専用の非課税口座を開設する必要があり、非課税口座で購入できる上場株式や投資信託の上限は、年間100万円までと決まっている。

 調査結果によると、金融庁は3月31日付でNISA口座開設数を650万件と発表したが、これに野村総合研究所が金融機関からヒアリングした情報及び6月下旬に実施した調査結果から、年末には累計で815万件に達する見込みであることが分かった。また、調査で判明した平均投資額をもとにNISAの総投資額を推計すると、1年間で5兆3,000億円に達するとみられている。NISA口座の開設は投資経験者が先行したものの、投資未経験者の口座開設も増えており、拡大傾向にあるようだ。

 そこで気になるのは投資先だ。NISAで推奨される投資先は、どの金融商品だろうか。

 新生銀行は8月1日から4日にかけて、資産運用アドバイザーとしてのプロである163名の1級ファイナンシャル・プランナーを対象に調査を実施し、その結果を8月29日に発表した。

 レポートによると、NISAによる運用で推奨する商品を複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「投資信託」の78.5%だった。以下、「国内株式」の61.3%、「海外株式」の42.3%、「国内REIT」の40.5%、「国内ETF」の31.9%と続いた。

 また、NISAで推奨する投資スタンスを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「リターンは大きくなくてもリスクの小さい商品を選ぶ」の49.7%だった。一方で、2位には「リスクも高いが大きなリターンを得られる商品」が39.9%でランクイン。以下、「非課税期間の5年を過ぎても長期保有する」(36.2%)、「値上がり益を重視した商品を選ぶ」(33.7%)、「配当を重視した商品を選ぶ」(31.3%)、「短期売買によりこまめに利益を稼ぐ」(23.3%)と続くなど、顧客のニーズに応じてさまざまな投資スタンスが推奨しているようだ。

 現在、NISAは非課税投資額の上限の引き上げが検討されている。個人投資家の利用が拡大すれば、さらに注目を集めることになりそうだ。


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