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ふるさと納税に新アイデアが続々 競馬グッズや100万円で1日町長、村長体験など

2014年9月14日日曜日

 魅力ある"お返し"で、人気の「ふるさと納税」。最近は定番の特産品に加え、話題性あるモノコトを用意する地方自治体も増えている。

 今、「ふるさと納税」を行う人が増えている。同納税は、地方自治体の慢性的な財政赤字の解消にと、2008年よりスタートした"納税"という名の寄付だ。基本的な仕組みは、個人が2,000円以上を気になる自治体へ寄付し、確定申告を行えば住民税や所得税が控除される。ところが最近は、税金面のメリット以上に注目され、ふるさと納税人気の一因となっているのが、寄付に対する地方自治体からのお礼だ。その多くは地元の特産品だが、やはりそれだけではインパクトに欠け、注目度も低い。そこで特産品に、わが地域ならではのユニークなモノをプラスして、ぜひ寄付をと呼びかける地方自治体もある。

 まず、1万円を超える寄付のお礼に、地元の特産品以外に「競走馬が実際にトレーニングで使用したゼッケン」や「馬関連グッズ(ホースヘアー、てい鉄、クリップの3点セット)」を選べるのは、滋賀県南部の栗東市の「ふるさとりっとう応援寄附金」。同市には、日本中央競馬会(JRA)の西日本における調教拠点となるトレーニングセンターがあるため、市の特徴をアピールをするために選ばれた。なおゼッケンは限定20枚。限定なる言葉に敏感な日本人にしてみれば、いっそう無視はできない一品だ。

 また、ふるさと納税で100万円以上の寄付のお礼は、特産品と、地方自治体トップの気分が味わえる町長、村長の1日体験をセットというのが、山形県の真室川町(山形県最上郡)と長野県の木島平村(長野県下高井郡)。体験の内容は、記念撮影、職員への訓示やあいさつ、施設の視察など、結構ハードなスケジュールだ。

 ほかにも鳥取県の中央に位置する倉吉市では、ふるさと納税で50万円以上を寄付すれば、同市の誇る2つの職人技の結晶がお礼となる。ひとつは市内在住の仏師による手彫りの仏像。そしてもうひとつは、高い技術力と独自の技法の融合で、自然でやわらかな立体感が特徴のバッグ(製作はバルコス)だ。いずれも制作期間は1カ月以上を要する力作であり、受け取れば飾ってお宝、使って重宝の一品となること間違いなしだろう。

 最近では、ふるさと納税のお礼が豪華すぎるとして、問題視されるケースもある。中身の豪華さがNGとなればアイディアで勝負と、今後もアッと驚くようなユニークなお礼が登場しそうだ。


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