斎場費用、火葬費、霊柩車運転手代、お坊さんへのお布施――。葬儀費用って、一体どのくらいかかるのか?
不透明な葬儀業界において、明朗会計で料金をガラス張りにした会社がある。それは、愛知県名古屋市に本社を置く「ティア」。
葬儀費用の明細をみると、祭壇や会館使用料はもちろんのこと、ドライアイス、送迎バス、拾骨セット、司会進行、消臭・防腐剤なども記載されている。また、入会金1万円で会員になると(年会費、月々の掛金なし)、110万円のお葬式のコースが約半額の57万円に。中部地方の平均葬儀費用は188万円だが、ティアは約70万円も安い119万円となっている。
葬儀業界の市場規模は2014年で約1兆9000億円規模になると見込まれ、今後も高齢者の増加とともに2040年まで安定成長が見込まれている(矢野経済研究所「葬儀ビジネス市場に関する調査結果 2010」より)。ただ、核家族化の増加や地域社会の希薄化などを背景に、葬儀の縮小化や家族葬の増加、葬儀そのものを行わない直葬が増えつつある。
葬儀件数は増えていくが、平均単価は下落が続いている――。こうした環境の中、17年前に創業したティアの葬儀件数は伸びていて、年間6000件を突破。また、売上高も伸びていて、900億円を超える勢いだ。
葬儀費用が安いから、消費者から支持されているのか。それとも明朗会計だから、安心して葬儀を任せられるのか。業績が伸びている背景について、37年前に"おくりびと"になった同社の冨安徳久社長に話をうかがった。聞き手は、Business Media 誠の土肥義則。
●大学は行かずに"おくりびと"に
土肥: 冨安さんが葬儀の仕事と出会ったのは、大学入学前だったそうですね。とある葬儀屋でアルバイトを始めたところ、ご遺族が涙を流しながら社員に感謝している姿を見られた。そのとき「こういう仕事をしたい」と思われ、入学前にもかかわらず「社員にしてください」と頼まれたそうですね。
そして、大学は行かずに"おくりびと"を続けられ、1997年に会社を創業。業界に対して、いろいろ不満があったと聞いていますが。
冨安: いまから17年前のことですが、当時の葬儀業界は情報が開示されていなかったので、消費者はよく分からなかったんですよ。葬儀を行うにあたって、遺族は担当者と打ち合わせをしますが、そのときは「説得」されていました。なぜなら、葬儀に関するさまざまな情報が開示されていなかったので、遺族は説得されていたんですよね。…
不透明な葬儀業界において、明朗会計で料金をガラス張りにした会社がある。それは、愛知県名古屋市に本社を置く「ティア」。
葬儀費用の明細をみると、祭壇や会館使用料はもちろんのこと、ドライアイス、送迎バス、拾骨セット、司会進行、消臭・防腐剤なども記載されている。また、入会金1万円で会員になると(年会費、月々の掛金なし)、110万円のお葬式のコースが約半額の57万円に。中部地方の平均葬儀費用は188万円だが、ティアは約70万円も安い119万円となっている。
葬儀業界の市場規模は2014年で約1兆9000億円規模になると見込まれ、今後も高齢者の増加とともに2040年まで安定成長が見込まれている(矢野経済研究所「葬儀ビジネス市場に関する調査結果 2010」より)。ただ、核家族化の増加や地域社会の希薄化などを背景に、葬儀の縮小化や家族葬の増加、葬儀そのものを行わない直葬が増えつつある。
葬儀件数は増えていくが、平均単価は下落が続いている――。こうした環境の中、17年前に創業したティアの葬儀件数は伸びていて、年間6000件を突破。また、売上高も伸びていて、900億円を超える勢いだ。
葬儀費用が安いから、消費者から支持されているのか。それとも明朗会計だから、安心して葬儀を任せられるのか。業績が伸びている背景について、37年前に"おくりびと"になった同社の冨安徳久社長に話をうかがった。聞き手は、Business Media 誠の土肥義則。
●大学は行かずに"おくりびと"に
土肥: 冨安さんが葬儀の仕事と出会ったのは、大学入学前だったそうですね。とある葬儀屋でアルバイトを始めたところ、ご遺族が涙を流しながら社員に感謝している姿を見られた。そのとき「こういう仕事をしたい」と思われ、入学前にもかかわらず「社員にしてください」と頼まれたそうですね。
そして、大学は行かずに"おくりびと"を続けられ、1997年に会社を創業。業界に対して、いろいろ不満があったと聞いていますが。
冨安: いまから17年前のことですが、当時の葬儀業界は情報が開示されていなかったので、消費者はよく分からなかったんですよ。葬儀を行うにあたって、遺族は担当者と打ち合わせをしますが、そのときは「説得」されていました。なぜなら、葬儀に関するさまざまな情報が開示されていなかったので、遺族は説得されていたんですよね。…
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