◇福岡のベンチャー 実用化へ
福岡県宗像市のベンチャー企業が、海水の炭酸ガス濃度を調整して魚を眠らせ、専用コンテナで運ぶ新たな輸送法の実用化に挑む。今年3月にも試作の専用コンテナが完成する見込みで、国内初の事業化を目指す。魚が眠るため排尿量が少なく水が汚れず、従来の活魚用トラックより2倍多く搬送できるという。
2012年9月に発足したベンチャー企業「マリンバイオテクノロジー」(福本明社長)で、長崎県立大の久木野憲司教授(生理学)が開発した技術を実用化する。久木野教授は09年末、「生きたまま魚を遠くに運ぶことができれば海外でも活魚が食べられるのではないか」と考案。同社は豚や鶏などの食肉処理で使われる炭酸ガス麻酔を応用し、特許を申請中だ。
同社によると、水温20度の水槽に、イサキ▽アジ▽タイ▽ハタ▽イカ−−を各5匹入れて実験したところ、最長24時間麻酔効果が持続し、麻酔が切れた後は元どおり元気に泳ぎ出した。炭酸ガスは無害で、麻酔をした魚を食べても人体への影響はないという。
開発中の専用コンテナは、炭酸ガス濃度のコントロール装置を搭載。魚は眠っているため代謝が抑制され、有害なアンモニアなどの窒素化合物の排出も抑えられる。このため海水が少量で済み、一般の活魚トラックの約2倍の積載量に当たる約2トンの魚の搬送が可能になるという。
既に回転ずしや居酒屋チェーンなど食品関連会社が興味を示しているといい、同社は「新たなビジネスモデルにしたい」と意気込んでいる。14年度の売り上げ目標には約15億円を掲げる。
久木野教授は「活魚は日本の誇るべき生産品。生産者の技術を生かし、付加価値の高い商品を輸出産業にできれば多くの人にとってプラスになる」。水産庁の外郭団体・水産総合研究センター(横浜市)は「炭酸ガスの麻酔効果は古くから知られるが、活魚輸送に使う例は聞いたことがない。費用などクリアすべき課題はあると思うが、活魚輸送として提案するのは面白い」と期待する。
福本社長は「新しい流通システムを構築して水産業者に貢献したい」と話す。【下原知広】
福岡県宗像市のベンチャー企業が、海水の炭酸ガス濃度を調整して魚を眠らせ、専用コンテナで運ぶ新たな輸送法の実用化に挑む。今年3月にも試作の専用コンテナが完成する見込みで、国内初の事業化を目指す。魚が眠るため排尿量が少なく水が汚れず、従来の活魚用トラックより2倍多く搬送できるという。
2012年9月に発足したベンチャー企業「マリンバイオテクノロジー」(福本明社長)で、長崎県立大の久木野憲司教授(生理学)が開発した技術を実用化する。久木野教授は09年末、「生きたまま魚を遠くに運ぶことができれば海外でも活魚が食べられるのではないか」と考案。同社は豚や鶏などの食肉処理で使われる炭酸ガス麻酔を応用し、特許を申請中だ。
同社によると、水温20度の水槽に、イサキ▽アジ▽タイ▽ハタ▽イカ−−を各5匹入れて実験したところ、最長24時間麻酔効果が持続し、麻酔が切れた後は元どおり元気に泳ぎ出した。炭酸ガスは無害で、麻酔をした魚を食べても人体への影響はないという。
開発中の専用コンテナは、炭酸ガス濃度のコントロール装置を搭載。魚は眠っているため代謝が抑制され、有害なアンモニアなどの窒素化合物の排出も抑えられる。このため海水が少量で済み、一般の活魚トラックの約2倍の積載量に当たる約2トンの魚の搬送が可能になるという。
既に回転ずしや居酒屋チェーンなど食品関連会社が興味を示しているといい、同社は「新たなビジネスモデルにしたい」と意気込んでいる。14年度の売り上げ目標には約15億円を掲げる。
久木野教授は「活魚は日本の誇るべき生産品。生産者の技術を生かし、付加価値の高い商品を輸出産業にできれば多くの人にとってプラスになる」。水産庁の外郭団体・水産総合研究センター(横浜市)は「炭酸ガスの麻酔効果は古くから知られるが、活魚輸送に使う例は聞いたことがない。費用などクリアすべき課題はあると思うが、活魚輸送として提案するのは面白い」と期待する。
福本社長は「新しい流通システムを構築して水産業者に貢献したい」と話す。【下原知広】
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