◇13年10〜12月期速報値
内閣府が17日発表した2013年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(7〜9月)比0.3%増、1年続いた場合の年率換算で1.0%増となり、4四半期連続のプラス成長となった。設備投資や個人消費が伸びた一方で、輸出が伸びず、公共投資の効果も減退。実質GDPの伸び率は7〜9月期の年率1.1%増より鈍り、年率2.6%増だった市場予測を大きく下回った。
物価の変動を反映し、生活実感に近い名目GDPは0.4%(年率1.6%)増。デフレ経済の特徴とされる名目成長率が実質を下回る「名実逆転」状態は解消された。
13年10〜12月期の実質GDPの内訳では、企業の慎重姿勢が続いていた設備投資が前期比1.3%増となり、同0.2%増だった前期から加速。好調な企業業績を受けて企業マインドが改善し、製造業や建設業などで設備投資が伸びた。
GDPの約6割を占める個人消費は前期比0.5%増と5四半期連続のプラス。株高が一服した前期は0.2%増と微増だったが、冬のボーナス増や消費税増税を見越した駆け込み需要があり、自動車販売やデパートのボーナス商戦が好調だったことが後押しした。一方で、12年度補正予算で計上されて景気を下支えしてきた公共投資は、前期比2.3%増と前期(同7.2%増)から大きく効果がはげ落ちた。内閣府は「公需中心から民需中心へとシフトしている」と分析したが、公共事業の落ち込みを補う以上の民間需要の伸びはみられなかった。
一方、輸出はアジア新興国の景気減速懸念が持ち直しの動きを見せ、中国向け輸出も回復したことから、前期比0.4%増と2四半期ぶりにプラスに浮上。輸入は、9月に大飯原発3、4号機が停止したことで、代替電力の火力発電の燃料となる液化天然ガスなどが増加。パソコンやスマートフォンなどの輸入も膨らみ、前期比3.5%増となった。
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期比0.4%減で17四半期連続のマイナスだった。また、13年の年間のGDPの前年比は実質1.6%増、名目1.0%増となり、いずれも2年連続のプラス成長となった。【丸山進、田口雅士】
内閣府が17日発表した2013年10〜12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期(7〜9月)比0.3%増、1年続いた場合の年率換算で1.0%増となり、4四半期連続のプラス成長となった。設備投資や個人消費が伸びた一方で、輸出が伸びず、公共投資の効果も減退。実質GDPの伸び率は7〜9月期の年率1.1%増より鈍り、年率2.6%増だった市場予測を大きく下回った。
物価の変動を反映し、生活実感に近い名目GDPは0.4%(年率1.6%)増。デフレ経済の特徴とされる名目成長率が実質を下回る「名実逆転」状態は解消された。
13年10〜12月期の実質GDPの内訳では、企業の慎重姿勢が続いていた設備投資が前期比1.3%増となり、同0.2%増だった前期から加速。好調な企業業績を受けて企業マインドが改善し、製造業や建設業などで設備投資が伸びた。
GDPの約6割を占める個人消費は前期比0.5%増と5四半期連続のプラス。株高が一服した前期は0.2%増と微増だったが、冬のボーナス増や消費税増税を見越した駆け込み需要があり、自動車販売やデパートのボーナス商戦が好調だったことが後押しした。一方で、12年度補正予算で計上されて景気を下支えしてきた公共投資は、前期比2.3%増と前期(同7.2%増)から大きく効果がはげ落ちた。内閣府は「公需中心から民需中心へとシフトしている」と分析したが、公共事業の落ち込みを補う以上の民間需要の伸びはみられなかった。
一方、輸出はアジア新興国の景気減速懸念が持ち直しの動きを見せ、中国向け輸出も回復したことから、前期比0.4%増と2四半期ぶりにプラスに浮上。輸入は、9月に大飯原発3、4号機が停止したことで、代替電力の火力発電の燃料となる液化天然ガスなどが増加。パソコンやスマートフォンなどの輸入も膨らみ、前期比3.5%増となった。
総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは前年同期比0.4%減で17四半期連続のマイナスだった。また、13年の年間のGDPの前年比は実質1.6%増、名目1.0%増となり、いずれも2年連続のプラス成長となった。【丸山進、田口雅士】
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