大学生の就職希望先として人気が高い総合商社を代表する三菱商事(8058)、三井物産(8031)、住友商事(8053)、伊藤忠商事(8001)、丸紅(8002)の儲ける力を検証してみよう。
■総合商社5社の儲け力をキャッシュの流れでチェック!
総合商社は卸もすれば、自ら事業を手がける事業会社でもある。投資会社としての顔も持つ。海外勢からは資源会社と見られることも多いものだ。ここでは総合商社の儲ける力を、主にキャッシュベースでみてみる。
投資キャッシュフローだけ見れば、各社とも出金超過
総合商社は、油田や鉱山の権益も買えば、リース用に航空機や船舶なども購入する。不動産や工場設備を取得するために資金も出せば、関連会社へ投資したり貸付を実行したりする。毎年、各社が投資活動に投じているキャッシュは、数千億円から1兆円を超す。
一方で各社は、資産や事業を入れ替えるために、所有しているエネルギー権益や不動産、工場設備などを売却。関連会社への投資や貸付の回収も実行する。それら投資活動による出金と入金の差額を示したものが投資CFだ。もちろん、各社とも出金が入金を上回る出金超過である。つまり、総合商社の投資CFは、実質的なキャッシュベースの投資額である。
リーマン危機が起こる直前の2007年度から12年度までの6期合計で、三菱商事が投じたキャッシュは3兆3,015億円。三井物産2兆2,512億円、住友商事1兆3,024億円、伊藤忠商事1兆4,346億円、丸紅1兆3,241億円である。年間平均でいえば、5,500億円~2,200億円といったところだ。
三井、住友、丸紅は企業活動で得たキャッシュが投資を上回る
投資をすることで、会社はキャッシュを獲得する。企業の主たる活動によるキャッシュベースの儲けを示すものが営業CFだ。それが黒字ならば費用や税金などを差し引いてもそれだけのキャッシュを手にしたことになり、営業CFで得たキャッシュは、再び投資に振り向けられる。
各社の6期合計の営業CFは、三菱商事2兆9,327億円、三井物産2兆9,777億円、住友商事1兆8,664億円、伊藤忠商事1兆4,298億円、丸紅1兆5,378億円。三井物産、住友商事、丸紅の3社は、企業活動によって得たキャッシュが、投資に要したキャッシュを上回っていたわけだ。
ちなみに、営業CFと投資CFの差額をフリーCFといい、それが黒字ということは、企業にとって使い勝手の自由度が高いキャッシュを獲得していることを意味する。…
■総合商社5社の儲け力をキャッシュの流れでチェック!
総合商社は卸もすれば、自ら事業を手がける事業会社でもある。投資会社としての顔も持つ。海外勢からは資源会社と見られることも多いものだ。ここでは総合商社の儲ける力を、主にキャッシュベースでみてみる。
投資キャッシュフローだけ見れば、各社とも出金超過
総合商社は、油田や鉱山の権益も買えば、リース用に航空機や船舶なども購入する。不動産や工場設備を取得するために資金も出せば、関連会社へ投資したり貸付を実行したりする。毎年、各社が投資活動に投じているキャッシュは、数千億円から1兆円を超す。
一方で各社は、資産や事業を入れ替えるために、所有しているエネルギー権益や不動産、工場設備などを売却。関連会社への投資や貸付の回収も実行する。それら投資活動による出金と入金の差額を示したものが投資CFだ。もちろん、各社とも出金が入金を上回る出金超過である。つまり、総合商社の投資CFは、実質的なキャッシュベースの投資額である。
リーマン危機が起こる直前の2007年度から12年度までの6期合計で、三菱商事が投じたキャッシュは3兆3,015億円。三井物産2兆2,512億円、住友商事1兆3,024億円、伊藤忠商事1兆4,346億円、丸紅1兆3,241億円である。年間平均でいえば、5,500億円~2,200億円といったところだ。
三井、住友、丸紅は企業活動で得たキャッシュが投資を上回る
投資をすることで、会社はキャッシュを獲得する。企業の主たる活動によるキャッシュベースの儲けを示すものが営業CFだ。それが黒字ならば費用や税金などを差し引いてもそれだけのキャッシュを手にしたことになり、営業CFで得たキャッシュは、再び投資に振り向けられる。
各社の6期合計の営業CFは、三菱商事2兆9,327億円、三井物産2兆9,777億円、住友商事1兆8,664億円、伊藤忠商事1兆4,298億円、丸紅1兆5,378億円。三井物産、住友商事、丸紅の3社は、企業活動によって得たキャッシュが、投資に要したキャッシュを上回っていたわけだ。
ちなみに、営業CFと投資CFの差額をフリーCFといい、それが黒字ということは、企業にとって使い勝手の自由度が高いキャッシュを獲得していることを意味する。…
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