【シンガポール宇田川恵】環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉の閣僚会合が22日、シンガポールで開幕した。12カ国の閣僚は「物品以外も含めてまずは2国間の市場アクセス交渉を進展させることが重要」との認識で一致。交渉進展のため、2国間協議に多くの時間を費やした。交渉全体を左右する日米関税交渉では焦点の農産品関税の扱いも協議したが、妥協点は見いだせず結論は持ち越した。
甘利明TPP担当相はフロマン米通商代表部(USTR)代表との会談後、記者団に「双方の立場の差は埋まっていない」と厳しい表情で語った。
日米会談は農産品や自動車をテーマに行われた。農産品では、日本がコメや牛・豚肉など「重要5項目(586品目)」の関税維持を求めたのに対し、米国は関税全廃を主張。甘利氏は「こちらは柔軟性を示しているつもりだが、先方の姿勢があまり変わらない」と述べ、米国の強固な姿勢に不満をにじませた。ただ「少なくとも今日の会合で終わりではない」と語り、残り3日間で努力を続ける考えを示した。
今回の閣僚会合は、主要分野について方向性を定める「実質合意」を目指している。しかし、各国が注目する日米交渉のこう着に加えて、米国と新興国が激しく対立する知的財産権や国有企業改革などの分野も打開のめどはたっていない。各国は積極的な2国間交渉で妥協点を見いだす作業を重視。この日は全体会合を30分で切り上げて比重を2国間に移した。日本も米国、豪州、ベトナムなど6カ国と個別で協議した。
自民党の西川公也TPP対策委員長もシンガポール入りし、農産品関税をめぐる政府交渉官の動向に目を光らせた。他の11カ国が「100%近い自由化率を掲げている」(交渉筋)中、日本の姿勢には「保護主義的」と批判もあるが、西川氏は報道陣の取材に対し「(重要5項目の関税維持という)党の公約を守ることが最優先だ」と強調した。
甘利明TPP担当相はフロマン米通商代表部(USTR)代表との会談後、記者団に「双方の立場の差は埋まっていない」と厳しい表情で語った。
日米会談は農産品や自動車をテーマに行われた。農産品では、日本がコメや牛・豚肉など「重要5項目(586品目)」の関税維持を求めたのに対し、米国は関税全廃を主張。甘利氏は「こちらは柔軟性を示しているつもりだが、先方の姿勢があまり変わらない」と述べ、米国の強固な姿勢に不満をにじませた。ただ「少なくとも今日の会合で終わりではない」と語り、残り3日間で努力を続ける考えを示した。
今回の閣僚会合は、主要分野について方向性を定める「実質合意」を目指している。しかし、各国が注目する日米交渉のこう着に加えて、米国と新興国が激しく対立する知的財産権や国有企業改革などの分野も打開のめどはたっていない。各国は積極的な2国間交渉で妥協点を見いだす作業を重視。この日は全体会合を30分で切り上げて比重を2国間に移した。日本も米国、豪州、ベトナムなど6カ国と個別で協議した。
自民党の西川公也TPP対策委員長もシンガポール入りし、農産品関税をめぐる政府交渉官の動向に目を光らせた。他の11カ国が「100%近い自由化率を掲げている」(交渉筋)中、日本の姿勢には「保護主義的」と批判もあるが、西川氏は報道陣の取材に対し「(重要5項目の関税維持という)党の公約を守ることが最優先だ」と強調した。
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