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“立ち読み禁止”にしたら売り上げ伸びた

2013年11月14日木曜日

とあるコンビニオーナーの経営談議:

 コンビニが立ち読みを黙認している理由が3つあるのは、業界では有名な話だろう。

1. ついでに買い物してくれるので売り上げになる

2. 深夜時間帯の防犯対策になる

3. 誰もいないより、誰かいたほうが顧客吸引となる

 従来から言われてきたことだが、「本当に売上増につながっているのだろうか?」「本当に防犯に役立っているのだろうか?」などと、疑問に感じてきた。

 24時間の観察は難しいので、自分がいる時間の立ち読み状況を見てみた。すると、30分以上立ち読みをしている人の本の購入率が低いことに気付く。前から少し気になっていたことだが、長い立ち読みが終わって「さぁ、レジに来るぞ」と待ち構えると、そのままお帰りになったり、「おいおい、コーヒー1本だけかぁ。タバコだけかぁ」と思えるコトが多かったのだ。

 コンビニでは1時間を超えて立ち読みする人も珍しくないが、こちらとしては当然、長い時間立ち読みしているのだから、さぞかし売り上げに貢献してくれているのだろうと思っていたが、それは間違いであった。実は、5分ぐらい雑誌などをパラパラとめくっている人のほうが、売り上げに貢献してくれているのだ。

 さらに観察を続けると、特にコミックを立ち読みしている場合が長時間となることが分かった。

●立ち読みを黙認すると防犯のレベルが下がる

 では、防犯上の貢献度はどうなのだろう? これも、コミックの立ち読みがその万引きにつながっていることが判明。長時間コミックの陳列場所にいるので、従業員の目を盗みやすくなっているのだ。来るか来ないか分からない強盗への抑止力どころか、目の前の万引きを誘発していたのだった。

 さすがにこれには参った。短時間の立ち読みは従来から言われてきたことに当てはまるが、長時間の立ち読みは店にとってマイナスでしかない。

 そこで、長時間立ち読みの一因である、コミックの立ち読みを禁止してみることにした。

●立ち読みできないようにするには……

 店内において、お客様に対する"禁止"事項は表示してない。"禁止"という文字はそれだけパワフルなのだ。例えば、◯◯"禁止"と書くのは、事故につながる可能性がある場合、他のお客様に迷惑が生じる場合だけで、店舗の都合による"禁止"というのは基本ありえないというのが長年接客業をしてきた筆者の信条である。よって、今回もPOPなどで、"立ち読み禁止"と書くことは最初に除外した。

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