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<中国>外資ゲーム機解禁 上海自由貿易試験区で

2014年2月16日日曜日

 【北京・井出晋平】中国政府は今年1月、上海に開設した上海自由貿易試験区で、外資系企業に家庭用テレビゲーム機の製造・販売を解禁すると発表した。中国では2000年に「ゲーム機禁止令」が施行され、世界のゲーム機大手が参入できない「最後のフロンティア」(業界関係者)となっていた。14年ぶりの巨大市場開放にゲーム業界の期待が高まるが、海賊版ソフトの横行やスマートフォン向けゲームの浸透などの課題もあり、ゲーム専用機が普及するかは見通せない。

 「プレイステーション(PS)3は1900元(約3万3000円)、家族で遊ぶならWii(ウィー)かXbox(エックスボックス)がいいよ」。中国・北京の電気街、中関村。電器店の集まるビルの一角にはゲーム販売店が軒を連ね、店頭には最新のゲーム機やゲームソフトが並ぶ。日本の電気街と変わらぬ光景だが、これらはすべて香港や日本などから持ち込まれた「密輸品」だ。

 中国では、1980年代に香港から任天堂のファミリーコンピュータが流入。「80後」(80年代生まれ)世代には、ゲーム機本体の色から「紅白機」として親しまれ、コピー機も出回った。しかし、中国政府は00年、「青少年に悪影響がある」として、外資系企業のゲーム機製造・販売を禁止。中国メーカーの参入も途絶え、公式には、ゲーム機市場はほぼ消滅した。

 もっとも、罰則はなく、密輸品の販売も黙認されている状態で、禁止令はほぼ有名無実化。こうした現状を受け、政府は上海自由貿易試験区での製造・販売を容認した。販売は中国全土でできると見られ、「Xbox」を展開するマイクロソフトが、早くも試験区内に合弁会社を設立。中国の通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ)もゲーム機販売を発表するなど、動きが活発化している。

 一方、「ゲーム先進国」の日本勢は任天堂が「研究中」、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は「有望市場だが、今のところ具体的な計画はない」と慎重だ。実は、日本勢は禁止令後も中国市場に挑戦してきたが、うまくいかなかった。任天堂は03年、合弁会社から「ニンテンドウ64」をベースにした「神遊機」を発売。しかし、独自のデザインを採用した結果、使い勝手が悪くなり普及しなかった。現在も「マルチメディア端末」という位置付けで「ニンテンドー3DS」を販売しているが、合弁企業のブランドのため知名度が低く、「密輸品」に押されている。

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