【ニューヨーク時事】米通信大手AT&Tは18日、米衛星放送最大手ディレクTVの買収で合意した。買収額は485億ドル(約4兆9200億円)。米国の通信業界では昨年7月のソフトバンクによる携帯電話市場参入を機に競争が激化。巨額の買収に踏み切るAT&Tの戦略は、通信と放送の垣根を越えるもので、業界再編は新たな段階を迎えた。
AT&Tは現金と株式交換を織り交ぜた方式で、ディレクTV株を1株当たり95ドルで買い取る。現金部分が28.5ドル、AT&T株式との交換部分が66.5ドル。米政府などの承認を得て、1年以内の買収手続き完了を見込む。
携帯電話2位のAT&Tは、携帯電話市場の成熟を受け、米国内外で事業拡大の機会を追求。CATVとの競争激化を受け、生き残りを模索していたディレクTVとの思惑が一致した。米国ではインターネットを通じた動画サービスが活況で、AT&Tは有料テレビ事業の強化や、衛星放送の契約者向けネットサービスの拡充などにより成長を目指すとみられる。
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